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X-Sender: debito@debito.org
Date: Fri, 29 Jun 2001 12:32:24 +0900
To: debito@debito.org
From: Arudou Debito/Dave Aldwinckle <debito@debito.org>
Subject: 皆様:メディア・アップデート6/29/01

皆様、こんにちは。有道 出人です。度々すみません。新しい情報が入っていますの
で、メディア・アップデートを行いたいと思います。

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1)国連大人権セミナーの中止、道新で報道
2)札幌地裁の第三回口頭弁論のミニ・アップデート
3)民主党北海道の人権条例案骨子へのリンク
4)原告カートハウス氏は札幌国際連帯研究会でパネリスト
5)ニュースHP JAPAN TODAYにてエッセイ:「日本の国際化の誤った道」(翻訳)
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1)国連大人権セミナーの中止、道新で報道

 2001年6月16日の道新で、「外国人入浴拒否訴訟原告が講義、国連大セミナ
ー中止(小樽)、講師取り消し、委員が反発、辞任」が報道されました。セミナーの
委員会長、小樽商科大の相内先生によると、道庁と道経連の融資的圧力により、国連
大は私の講義招待がキャンセルしました。結果は、学問の自由の危機が伴うと分かり
、委員会のメンバーが反発して過半数は辞任しました。

背景のリンク(和英)は
http://www.debito.org/UNUGlobalSeminar.html
道新の記事のみは
http://www.debito.org/doshin061601.jpg

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2)札幌地裁の第三回口頭弁論のミニ・アップデート

 2001年6月18日 札幌地裁にて第三回口頭弁論が開らかれました。裁判官は
被告湯の花の弁護士に「湯の花は道庁、小樽市から援助金をもらったことがあるかど
うかを調べて下さい」。私が思うに、多分湯の花が援助金があったと民間会社の立場
はどうなるのかは疑問かもしれません。

 次回の口頭弁論は8月27日(月)午前10時、札幌地裁

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3)民主党北海道の人権条例案骨子へのリンク

 2001年6月19日 「道人権基本条例」を年内に作成するために、民主党北海
道は「つくろう人権条例!市民フォーラム」を開催。骨子の原稿(計7頁)、参考書
・道新記事と小生の配った「外国人差別問題」チラシは
http://www.debito.org/doshin060701.html

小生はパネリスト一人として発言し、その後、出席した原告サザランド氏とは民主党
のそれぞれの大事な人と懇談しました。ビールを飲みながら、参議院議員竹村泰子氏
、道議会議員佐野法充氏、道議会議院幹事長佐々木隆博氏、道議会議員平出陽子氏、
札幌市議会議員小林郁子氏、などとも知り合いました。結局、大変建設的な有望な会
合だと感じました。

関連リンク:
民主党HP:
http://www.minsyu.net
2000年総選挙前、各政党の差別撤廃法制化に対する姿勢の調査:
http://www.issho.org/BENCI/seitouchousa.html
2001年4月、有道 出人は、各政党北海道支局に人種差別条例案提出:
http://www.debito.org/nihongotimeline.html#lobby

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4)原告カートハウス氏は札幌国際連帯研究会でパネリスト

 2001年6月23日 原告カートハウス・オラフは、札幌国際連帯研究会(SIIS
)主宰フォーラムで「小樽入浴拒否のむこうにあるもの」を約300人の出席者に発
言しました。他のパネリストは 松本祥志 氏(札幌学院大学法学部教授、「入浴拒否
事件と国際人権」 )と平泉金弥 氏(札幌国際連帯研究会事務局、「入浴拒否の何が
問題なのか?」)でした。
 
 松本先生によると、人種差別撤廃条約の言葉遣いによって("States Parties"/「
締約国」)全ての行政機会(自治体も含む)も効果的な保護及び救済措置(法制化も
含む)を採る責務があると解釈します。これは被告小樽市の法廷にての主張と異なり
ます。 詳しくはどうぞお問い合わせがあれば松本先生までお願いします。

SIISのサイトは
http://www.infosnow.ne.jp/siis/
上記の研究会の詳しくは
http://www.infosnow.ne.jp/siis/schedule.html

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5)ニュースHP JAPAN TODAYにてエッセイ:「日本の国際化の誤った道」(英字)

 私は色々なところでコラムニストとして努めています。で、今回のコラムは英字ニ
ュースサイトjapantoday.comにて「日本の国際化の現状、及び辿った道は誤りである
」と論じます。なぜ「誤り」なら、以降、エッセイの概略を申し上げます。

 「国際化」というのは、広辞苑でも「国際的な規模に広がること」のみの大変曖昧
な定義が出る。実際の解釈で、国際化は社会行動の動機・ポリシーとなる。「国際化
」の元で海外の事を勉強して、特にいわゆる「世界共通言語の英語を」の勉強を正当
化する。
 ところが、勉強の元はたいてい「日本は『外』を学ばなければならない」姿勢を示
す。大きい問題が発生する。結局日本の社会学の仕方は「日本とどう違う」とのこと
を助長する傾向があり、共通点よりも相違点を協調すると思います。結果は、「違い
を勉強しよう」との理論となると「外国の文化はたいてい日本と違う」との想定とな
り、「日本はやはりユニークだから、日本人しか分からない社会だね」との観念に陥
れると思う。(例えば、温泉問題の強い前提も「国が違うから日本のお風呂の入り方
も分からないよね。言語も通じないよね。」などが大前提)これは誤りのある道だと
感じる。
 しかも、英会話ブームでnative speakers及び途上国3K労働者を20年以上、日本
はいわゆる「人材輸入」をしているものの、未だに「外国人がソト・結局帰国する定
期的労働者またはゲスト」という社会意識が残る。まだまだ「他国籍でも日本社会に
納税、有意義な貢献している、役割を果たしている、という意識が助長されていない
。現在、外国人登録者数、しかも帰化申込者、認可取得者は史上最高。いつ「海外生
まれの人も移民者、日本住民もありえる」と公式に、社会的に助長されるのか。
 かえって、法的・社会現象として排他的な考え方はよく現れる。日本の大学はたい
てい外国人学者を任期制にする。外国人は住民票はない、従って法的に住民ではない
。日本人と結婚しても外国人の配偶者は住民票・戸籍謄本で「既婚・妻・夫」として
正式に載らない。県によるが、静岡県では外国労働者は国民保険ももらえない(「国
民」ではないから)し、公務員なら所々で管理職の地位まで出世不可。JETプログラ
ムの人たちさえ3年以上勤めない。先進国として日本のみが人種差別撤廃法はない。
これは国際化の範疇にも入ると思う。
 本当の国際化は「ひとはひとだから、国籍と関係ない。言語(英語)を学ぶことだ
けで国際化ではない。心と心のニーズの伝わり方」も入る。だから、「そと」と「う
ち」ではなく、「ひと」と「ひと」の関連を重んじるべき。国籍と関係なく、人は威
厳、気持と希望を尊敬すべき生物であり、人権を擁護することも不可欠であることこ
そ日本のすべき国際化だと思う。
 運が良く、この考え方は広がりつつあるかもしれない。2001年5月12日の道
新によると、立命館慶祥高校の渡辺摩美氏(17)は内閣総理大臣賞第55回全国高
等学校言論大会で、差別や偏見のない真の国際化を課題にして、優勝した(どさんこ
初)。「共生の21世紀へ」はテーマで、面白い引用がありました:「現在の日本は
、英語が分かりさえすればよいという間違った国際化像にとらわれがち」、そして小
樽温泉問題に言及:「彼ら(外国人)が私たちに何を求めているのかを知り、心を通
じ合わせることで『共生の21世紀』が訪れる。」など。インスピレーションは小樽
の外国人排斥温泉問題だったと述べた。
 これは大変有望です。これからのオープン・マインドのある青年なら、21世紀の
日本社会に住むのを楽しみにしています。
 
以上。英字の原稿は
http://www.japantoday.com/e/?content=comment&id=50
渡辺さんに関する道新記事は
http://www.debito.org/doshin051201.jpg
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以上です。宜しくお願いします。
有道 出人

MEDIA UPDATE 6/29/01 ENDS