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Updates:  ディエンと右翼派反応、「日本移民列島」、外国人200万人突破


皆様こんにちは。有道 出人です。いつもお世話になっとおります。きょうのアップデートは:

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1)国連のディエン特別報告者の東京、大阪、沖縄訪問
2)反発:単行本「危ない!人権擁護法案 迫り来る先進国型値全体主義の恐怖」出版
3)毎日:在住外国人登録者は200万人突破
4)毎日:河野太郎議員:「外国人の日本人口の3%の比例に限度を」
  (法務省と毎日新聞も現在の在住外国人人口比例の統計を誤って報道している)
5)週刊ダイヤモンド:「ニッポン移民列島」2004年特集
6)「巡回連絡カード」、警察官自宅訪問、職務質問の解答は任意?
7)気分転換;二カ国語インタビュー(ポッドキャスト)
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June 1, 2006

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1)国連のディエン特別報告者の東京、大阪、沖縄訪問

 2006年5月13日から18日まで、「現代的形態の人種主義、人種差別、外国人嫌悪/排斥および関連する不寛容に関する特別報告者」のドゥドゥ・ディ エン氏は、昨年7月の訪問かつ本年1月における国連への日本国内差別の現状報告のフォローアップをしました。招待者の人権擁護団体「反差別国際運動日本委員会」 (IMADR-JC) の案内サイトは
http://imadr.org/japan/index.html
 訪問のスケジュールは
http://imadr.org/japan/event/2006/dien.japanvisit.html

 デェエン氏は沖縄に訪問し、現地の新聞はこう報道した:
 沖縄タイムズ06年5月17日:ディエン国連特別報告者が講演:『基地の集中・騒音・環境破壊は沖縄に対する差別』」
 琉球新聞06年5月17日:「基地集中は差別 政府に是正再報告へ」
 (記事はここで読めます:)
http://www.debito.org/rapporteur.html#ryukyu051706

 東京と大阪訪問に関するニューズ報道(毎日、読売、共同通信のサイトではアーカイブを長期間的に検索する機能を設けてくれない)は持っていないので、す みません、英語のみの共同、Japan Times とVoice of Americaの記事は:
http://www.debito.org/rapporteur.html#relatedarticlesmay2006

 私も大阪と東京での集会と記者会見に出席させていただきました。私の報告をもっと詳しく英語で記録したが (http://www.debito.org/rapporteur.html#mayfollowup ) 、約言すると、ディエンのスピーチらのポイントは

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 ● 人種差別と排外主義は一回対処法を採って放置するものではない。絶えず対処しないといけないものである。差別はそもそも突然「変化」する現象であ る。
 ● 人種差別と排外主義は全世界に更に拡散している。「反テロ措置」として最新の変化の現れである。
 ● 最大の政府レベルからも適切な対処法は撤廃の法整備のみではなく、差別などを指摘、賠償かつ罰則する整備も不可欠。
 ● 差別の現れはそもそも氷山の一角である。よって潜在的な排外主義の原因、差別の由来を対処することも不可欠。例えば、差別意識と意図はよく歴史から由来 する。解決するために国連は援助ができる。例えば、UNESCOは以前アフリカ、中央アジア、及び中途アメリカの各国の歴史専門家を集めて、各国が認めら れる地方の歴史の本を発行し、国家間の摩擦の緩和ともなったようだ。同様に日中韓などの外交にとって役に立つのと思う。国連にそう推薦する。
 ● 取りあえず、ディエン氏は国連特別報告者として世界中の差別の実情を報告する。日本のみではなく、他国数カ国にも訪問し各国の締約した条約などをどれくらい守っているのかを調査して報告する。よって、今回日本にてフォローアップの運びとなった。
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 ブラボー、ディエンさん!行っていらっしゃい!また報告のために調査をしにきて下さい。

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2)反発:単行本「危ない!人権擁護法案
  迫り来る先進国型値全体主義の恐怖」出版

表紙は
http://www.debito.org/abunaijinkenyougohouan.html

 本年4月27日、展転社(株)が出版して、アマゾンによると内容は:
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「曖昧な人権概念によって不自由社会を招来する亡国法案をメッタ斬り!これまでの運動の全記録と法案の思想的背景を徹底批判した待望のブックレット。 ある日突然、人権擁護委員会から出頭命令。礼状なしの立ち入り調査。「人権侵害」と決め付けられたら氏名を公表、文句あるなら裁判しろ ...こんな恐ろしい法律がつくられようとしている。迫り来る先進国型全体主義の恐怖。」
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 著書では、様々な問題が取り上げられていますが、杞憂に基づいている極論とも考えられるような内容も載っています。例えば、人権擁護委員会を作れば、こうなるだろうと推測する:
 ●怠慢な外国人社員をクビにできなくなる。
 ●アパートに大勢で住んでいる中国人は文句を言う大家さんを人権擁護委員会に訴える。
 ●バーで喧嘩腰の白人客は追い出されるとオーナーを委員会へ通報。
 ●銭湯は暴力団を追放できなくなる。
 ●中国人の店子の賃貸を断られなくなる。(つまり中国人を断っていいと『権利』を保てばいいわけですか?)

  など。漫画ですこぶる分かりやすく説明されています。どうぞご覧下さい:

http://www.debito.org/abunaijinkenyougohouan.html#bassui

 ディエン氏(当本では『ディエヌ』と誤って表記されている)の国連報告についてもコメントしています。アイリス・チャンの「捏造本『南京の強姦』」と比較し て、「人権を口実にする対日敵対行為と(中略)侮日助長行為に対しても監視が必要がある」と。
http://www.debito.org/abunaijinkenyougohouan.html#diene

 これは人権擁護法の制定回避を指示するプロパガンダと感じてなりません。この本が表紙に書いてある「緊急出版」になった理由は日本は実際にマイノリティの人 権を重んじる社会になりうる将来が見えてきたことの不安心からではないでしょうか。

 但し、どんな内容でも活字になると、ある程度信用性が与えられると思います。もし、この陣営が政治家にこの本を渡して「我々の議論はこのなか」と言った場合は、 どうすればいいでしょうか。
 それは「このような本もお読み下さい」と私たちも渡すことでしょう。それらの本は(例えば):

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1)日本の民族差別 人種差別撤廃条約からみた課題(明石商店)
http://www.debito.org/abunaijinkenyougohouan.html#minzokusabetsu

2)多国籍ジパングの主役たち 新開国考(共同通信/明石書店)
http://www.debito.org/abunaijinkenyougohouan.html#takokuseki

3)知の鎖国 外国人を排除する日本の知識人産業(毎日新聞社)
http://www.debito.org/abunaijinkenyougohouan.html#chinosakoku

4)「ジャパニーズ・オンリー 小樽温泉入浴拒否問題と人種差別」(明石書店)
http://www.debito.org/abunaijinkenyougohouan.html#jo
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 どうぞ、関わる政治家にこのリーディング・リストをお勧め下さい。火に水を。本には本を。

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3)毎日:在住外国人登録者は200万人突破

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外国人登録者:200万人突破 昨年末現在
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20060527ddm012040087000c.html
 昨年末現在の外国人登録者数が201万1555人(前年比1・9%増)となり、初めて200万人を突破したことが26日、法務省入国管理局の統計で分 かった。総人口に占める割合は対前年比0・02ポイント増の1・57%だった。出身地別では、韓国・朝鮮が59万8687人で最も多かった。その他は▽中 国51万9561人▽ブラジル30万2080人▽フィリピン18万7261人▽ペルー5万7728人▽米国4万9390人の順だった。
毎日新聞 2006年5月27日 東京朝刊
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なのに、4日後、同新聞はこう報道しました:

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4)毎日:河野太郎議員:「外国人の日本人口の3%の比例に限度を」
  (法務省と毎日新聞も現在の外国人人口比例の統計を誤って報道)

http://mdn.mainichi-msn.co.jp/national/news/20060531p2a00m0na009000c.html

 英語ですが(日本語の記事は見付けられません)、適当に和訳します:
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 5月30日の記者会見で河野太朗国会議員は、入国管理局の見直しを検討している法務省審議会の提案について、在住外国人登録者数を日本人口の3%の比例 まで制限するべきだと述べた。審議会は在住外国人が起こしている問題の検挙数が増加中のため、在住の資格(特に日系の場合、常勤在住資格と日本語が堪能) を強めるべきという。
 当局によると、在住外国人は2005年末日本人口1.2%を占めた。
毎日新聞 2006年5月31日
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 こういう間違いを報道してはいけません。過去数年に渡り在住外国人の比例は1.5%以上でした。
 毎日新聞さま、お上からの情報を鵜呑みにしないで、自分たちで調べた上で訂正して報道して下さい。

 とにもかくにも、河野議員はどうやって3%に的確に押さえますか。在住ブラジル人カップル、在日特別永住者の夫婦の避妊を強制させるのでしょうか。現 在、日本が頭を痛めているのは人口問題でしょう。高齢化と少子化をめぐり、国連と大淵政権も「外国人住民を増加すべき」と2000年にも勧告したものの、 逆に数を押さえ るべきですかね。ポスト小泉の総理大臣になりたかった河野議員は、これで本当に将来を目を逸らしていると感じざるを得ません。

 尚、日本の国際化を差し押さえられない証拠を:

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5)週刊ダイヤモンド:「ニッポン移民列島」2004年特集

 お待たせしました。ようやくこの特集をウェブサイトに記載しました。2004年6月5日付でここで全文(15ページ)をご覧になれます:

http://www.debito.org/shuukandiamondo060504.html

 ハイライト:
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「トヨタ方式も外国人なしでは動かない」
「2050年までに必要な総移民数3350万人!!」
「最前線レポート 外国人に依存する地方都市の窮状」
「在日中国人女性が暴露!1日22時間働く 外国人就労の『暗部』」
「日系ブラジル人であふれるトヨタの城下町」
「インドから約50社進出!ソフトウエア業界の人材輸入も加速」
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 そして、前経団連会長の奥田碩氏は(40〜41ページ)「五つの政策提言」を述べました。
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1)「外国人庁」を創設せよ(縦割り行政の弊害打破)
2)「二国間協定」の締結を急げ(単純労働者の受け入れ推進)
3)「就労管理」の仕組みを見直すべき(入国管理の体制強化)
4)「治安対策」の強化は焦眉の急(外国人の生活環境整備)
5)「日本製グリーンカード」も要検討(高度人材の定住促進)
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http://www.debito.org/shuukandiamondo060504.html

 ちなみに、経団連の促進でいわゆる「低賃金社会保険なしで日系ブラジル人等就労輸入政策」によって高賃金の国内企業は空洞化を避けて、ましてやトヨタ が世界2位の自動車生産者となりました。奥田氏はつい最近辞任したので、新会長の御手洗氏は外国人労働者に対して、尋ねるべきではないでしょうか、記者の 皆様。いまさら経団連は日本の国際化の責任は否認していませんよね。外国人が国内産業の地獄で仏だ。

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6)「巡回連絡カード」、警察官自宅訪問、職務質問の解答は任意?

 先日、東京中野区と新宿区在住の外国人友人からこの件について聞きました。先週、警察官がアパートに訪れ、「巡回連絡カード」の記入を要求しました。説 明は英語でした。スキャンは:
http://www.debito.org/junkairenrakucard.jpg

  非常に細かいことが書かれています。英語の説明によると、「これはプライバシーの侵害ではなく、この訪問は日本のコミュニティーので歴史が長い。」な ど。聞かれていることは:

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 世帯主、家族各人のフルネーム、続柄、生年月日、性別、職業/学校、外国人登録証番号、国籍、在留期間、転入年月日、非常の場合の連絡先、世帯主の連絡 先、友人等の住所氏名、同居の方の同左の個人明細、自動車の番号、そして、警察に対する要望や質問。
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 なるほど。では、私なら警察に質問をしたいのは:
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 あ)なぜこの職務質問を聞く必要がありますか。 
 い)英語の説明によると、このデータは「防犯、災害救済、「交通意識」(英語から逆直訳)」のために使用されるようです。が、どうやってそうなるのかを 説明して下さい。
 う)これを記入することは任意ですか。
 え)日本人からもこの情報を要求しますか。
 お)もし在住外国人も住民票も発行してもらえる制度が存在すれば、警察庁はここまで無理矢理各自宅まで訪問することが必要となりますか。
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 実は、私は1986年からほぼ20年間に渡って日本で生活の中、この「巡回訪問」は一度もありません。皆様、これは普通ですか。あなたにあったことはあり ますか。そして、国勢調査と同様に、記入するのは任意ですか。宜しくお願いします。

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7)気分転換:二カ国語インタビュー(ポッドキャスト)

 最後に、これは気軽なインタビューですが、日本のあるべき姿、人権活動、アザラシのタマちゃんなどについて話しております。日本語字幕スーパーで す。

http://yamato.revecess.com/?episode=13
http://yamato.revecess.com/?lang=en&episode=15
http://yamato.revecess.com/?lang=en&episode=20
http://yamato.revecess.com/?lang=en&episode=23

結構面白く感じました。どうぞ気分転換として!

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以上です!宜しくお願い致します!有道 出人
debito@debito.org
http://www.debito.org
June 1, 2006
ENDS

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