道内"Japanese Only"入浴施設の新問題
「外見差別」
帰化した米国系日本人の入場を拒否する
テープ・レコーダで録音された拒否対話は以降の通りです
(English translation and romajinized Japanese
here)
(Real Audio recording here)
Real Audioソフト(ここから無料ダウンロード)で
本物の録音を聞けます。どうぞここをクリックして下さい。
(抜粋)
当日責任者 伊井 好幸氏:「外見と言うか、まあ、私はそうやって[日本人本籍が載る運転免許証を]
見せてもらって分かりますけども。でもまあ、他のお客さんは入られている時に、他の日本人のお客さまが嫌って、まあ、嫌っていてというかね。まあ、他のお客さんは減るっていうことはね。困るという形なんですよね。」
=====================================
それに、参考のために:
背景・経緯は
http://www.debito.org/nihongotimeline.html
北海道新聞記事「日本籍でも入場拒否」(2000年11月6日付)は
http://www.debito.org/doshin11600.jpg
New York Times (2000年11月29日付)でこの事が記載された記事は
http://www.nytimes.com/2000/11/29/world/29JAPA.html
(ご覧になるためにはregistrationが必要ですが、無料です。)
もしくはhttp://www.debito.org/nyt112900.html
=====================================
日時:2000年10月31日 午後5:45頃
場所:北海道小樽市手宮 温泉「湯の花」前
テープで会話している人:
A-さん:中年の女性小樽市民
B-さん:中年の男性小樽市民
伊井好幸氏:温泉「湯の花」の課長、当日の責任者
有道 出人(あるどう でびと):帰化した米国系日本人
注:2000年年明けから、湯の花の玄関のそとでの看板はこう書いてあります(日本語で):「諸事情により外国人の方の御入場わ御遠慮いただいております。尚、今後につきましては検討中でございます。」
脚本:
(湯の花の駐車場にて)
A-さん:ああ、6時、ああ、5時45分、はい出人。あ、出人(はい)出人さん、日本語で?(はい)湯の花ですね。私、ここに入るのは始めてなんだよ。(あほんと?)深夜1時までなわけ?)
出人:そうですよ。僕も初めてですよ。(笑い)
A-さん:(???)[聞きとれなかった]
B-さん:(???)玄関も入ったこともなかった?
出人:まあ、玄関を入ったことがあるんですけど、でも勿論利用したことないんですよ。
A-さん:各スペースってなんなの?
出人:分かんない。聞いてみて。
(3人は湯の花の玄関を入場する)
出人:こんばんは
湯の花のある社員:いらっしゃいませ
出人:うんとうね。大人の利用券はここですね(自販機を示す)
ロビーの青年ボイさん:すみませんが、外人の方のご利用はお断りしているんです。
出人:外国人じゃありません。日本人です。(A-さんとB-さんも声を重ねて「そうです、帰化しました」云々と同意する)そうです。日本人です。
(ボイさんは「少々お待ち下さい」などと言って、マネジャーを呼び出しに行く。2分位、マネジャーを待つ間を省く)
出人:(買った利用券をカウンターに置く)おばんでした。はい。それでは宜しくお願いします。
伊井好幸氏:でえ、大変申し訳ないんですけどもね。帰化されているのは分かるんですけど、うちとして外国人を一応お断りしているという形になるんですよ。
出人:私は外国人じゃありません。日本人です。
伊井氏:ま、帰化しているのは分かるんですけど。で、ま、他の外国人のこともあるので、皆お断りしているんですよ。
出人:僕は外国人じゃありません。日本人です。日本の国籍を持っているんです。それで僕は外国人じゃありませんよね。
伊井氏:それは分かるんですけどね。
(A-さんとB-さん:「え?断れた?」云々)
伊井氏:まあ、ですから、要するに、我々...
出人:「我」って、私も「我」にも入りますよ。証明します。(運転免許証を出す)ほら、私の名前は「菅原 有道出人」です。(伊井氏:分かります)私の免許証をお見えになっていますね。えとう(マネジャーの名札を見て)伊井、えとう、なんというんだっだけ(伊井氏:よしゆき)よしゆきさんですね(伊井氏:はい)湯の花の支配人ですか。
伊井氏:いえ、支配人ではないんですけど、課長でやっておりますけど。
出人:課長さんですね。
伊井氏:ま、今私を夜の責任者としてやっていますので。
出人:ということで、私はもう、あのまあ、伊井さんはもう私は日本人という様な証明を見た上に、私は日本人じゃないということを認めて拒否しているということなんですか。
伊井氏:私達というかですね。あのう、分かるんですけど、それはね、まあ、断るというあれはないんですけれども。
出人:ということで、問題は人種、人種という問題なんですか。
伊井氏:色々、ま、色々の...そういうのを分かっていると思うんですけど。要するに、まあ、お客さんという問題なんですよね。
出人:お客さんという問題はどういうことですか。
伊井氏:まあ、何という、それに、まあ、ロシア人(....???)
A-さん:だって、帰化しているんだもん。困ったもんだなあ。
出人:外国人じゃありませんですけどね。それでもやはり応対出来ないということなんですか。人種という問題なんですか、やっぱり。
伊井氏:ということじゃないんですけどね。
A-さん:人種なんだよね。
出人:それだったら私は入れるんじゃないですか。外国人じゃありませんけれども。
A-さん:外見じゃん
伊井氏: じゃあ、そうしましたらね、(A-さんとB-さんに)あのう、別に入浴マナーっていうか(???)
A-さん:もう知っています、もちろん、ううん。
B-さん:それは私達が元からの友人が保証しますよ。
出人:まあ、でも、仕方がないじゃないんですか。
B-さん:であとと、出人、どうです?あの、どうしてもやっぱりこの場で(???)無理です?それとも、例えば、ね、伊井さんの判断で、今、ね、後程正式に応対と別にしてね、今日、ま、今日は、ま、じゃ、ま、例えば、私達が他でご馳走するとかね。
出人:まあ、そこまでね、いいんですけど、私は日本人として認めていただいていないらしいんですよね、じゃあ、(伊井氏へ)ということですか。
伊井氏:(相槌)
A-さん:いやあ。そうしたら、あれ?お金を返却、返してもらうっていうことが出来ないんだよね。
伊井氏:いや、そう出来ますけど。
出人:却下されたということですね、伊井さんの考えで。
伊井氏:他のですね。要するに、もしもこれから来られた場合にですね、今度じゃもう断れなくなるんですよね。
A-さん:日本人だと言えばいいんでしょう。日本人なんですよって。
出人:僕は証明を出しましたでれども。普通の日本人は証明を出さなくてもいいということなんですけどね。
伊井氏:(相槌)
出人:外見でお断りということですね。
伊井氏:外見と言うか、まあ、私はそうやって見せてもらって分かりますけども。でもまあ、他のお客さんは入られている時に、他の日本人のお客さまが嫌って、まあ、嫌っていてというかね。まあ、他のお客さんは減るっていうことはね。困るという形なんですよね。
A-さん:減るというのはねえ。いやあ、今まで減ったことないよね。だって、入れたことないんだもん。
B-さん:入れてないです。まあ、こういった形で日本人の方と一緒に来られていますけども。
A-さん:だって、外国人入っていないわけでしょう?そうしたらお客さん減る、減るというのは全然関係ないの、外国人云々と。
伊井氏:というかまあ、色々(???)入れている所がありますけども。
A-さん:パノラマ(温泉)もそう。一緒に入った。
伊井氏:入れていますけど、(???)よりも3割減っているという形で聞いていますけれども。
A-さん:いえいえ、それは関係ないわ。それは営業の仕方。どうする、出人?
出人:ちょっとちょっと。(A-さんとB-さんと相談)ということで、その、まあ、その話しはね、もういいしょ。(???)
B-さん:(???)...出人の判断だ。
A-さん:せっかく来たからね。ちょっと待って。私はこれです。(利用券を伊井氏に渡す)
出人:判断はね。やはり支配人は私もう証明を出しましたけれども、それは普通の日本人だったらですね、その証明を出す必要がないのに。あのう、それでやっぱり、それでもお断りということになるということなんですけれども。あのう、外見ということは、おいさん、伊井さん、ごめんなさい、伊井さんはですね、自分個人としては、外見っていうことじゃないですけれども、このあとお客さんが、ま、外人も入っているということなんですよね、ちょっと困りますよということなんですから。もしかしてそのお客さん来なくなってしまうというなんですよね。
伊井氏:ま、ひとりがいるからというわけではないでしょうけども。そうなるとまた、外人がまた来られてされるとね。
A-さん:でも、それは浴場、あれここの対応でもいいや、彼は日本国籍、日本人なんですよと言って下さればというところ。それは...
出人:(誤解している)言いましたよ。
伊井氏:ええ、今度のお客さん。それは説明出来ますけども。だけども、たいていのお客さんはそんなことを言わないよ、ね。
出人:ということで、お断りですね。
伊井氏:ううん。
出人:それはそれはね。
A-さん:どうする、出人?
出人:どうするということは、仕方がないんですよね。
(玄関で靴を履いたり、バスタオルなどの身の回り品の集めるところを省く)
出人:(???)申し訳ないということは、これは人権問題じゃないですか。日本人なのに、ジャパニーズ・オンリーということなんですけれども。やはり、私のお金を取り扱って、日本人と同じように日本人なのに取り扱うことが出来ないということ、ちょっと、堅苦しいということ。心苦しいという言葉じゃないんだろうかね。
伊井氏:見ても分かりますけど。
A-さん:じゃあ、中国人はいいんだよね、そうしたら。日本人にも二ってい似ているんだし、入ってみないと分からないんだよねえ。
伊井氏:そうですね。だから、そこらへんは、こちらもしゃべてみないと分からないという形になる。
出人:でも、今でも証明しましたので、それぞれ...
伊井氏:それは分かりますけど。
出人:それで、どうすればいいですか。我々、額にスタンプを押して、「日本人です」ということすればいいですか。どうやってちゃんとね、日本人であるということを?僕はね、顔を抜き出すことが出来ないんですよ。僕は白人ですけれども、日本人です。そういうことを認められないお客さんが居るかね。分かりませんけれども。その人は別にそういうことを言ってないのに、私はその予想でお断ることなんですけれども。それはやはり人権問題になるんじゃないですか。
伊井氏:(相槌)
出人:はい、分かりました。ということで、お金どうぞ。
(お金の返却を3人分に分けて、タオルを忘れないで、結局お金の返却それぞれのやり取りを省く)
A-さん:がっかりだよねえ。なんで日本人なのにねえ。
出人:ですよね。不思議なんですよね。帰化しても入られないということは不思議なんですよね。
A-さん:出人、困ったね。
出人:本当に困りましたね。いくらで外国人じゃなくなっても外人扱いになるよね。
A-さん:日本人になったのにねえ。
出人:そうですね。我々もですね、選挙権もあるし、出馬も出来るのに。
A-さん:支配人に伝えっておいてもらってね。はい、有道さん。
出人:支配人にも、ね、私のことはもう、あのう、小林さんはもう知っているということですけど。「デビト」と言ったですね分かると思います。「出人」で、私はもう、帰化が出来ましたので、まあ、おめでとうぐらい言って欲しかったんですけれども。というよりも、やっぱり、入場させていただくことがですね、欲しかったんですけど。
伊井氏:伝えっておきます。お願いします。
出人:じゃあ、伊井さん、ありがとうございました。分かりました。それではおやすみなさい。
(3人はこれで帰ります。)
/////////////////////////////////////////////////////////
2000年10月31日、小樽市の温泉湯の花のお断りセリフは以上です。
(訴状の経緯サイトへ戻る)